賢島大学

教養講座「志摩の(食)祭フォーラム」 開催結果報告(2014/09/25開催)2014年10月 7日 13:35

【9月開催の教養講座「志摩の(食)祭フォーラム」の報告】


 9月25日(木)19時半から代々木高校の1階大教室で「志摩の(食)祭フォーラム」という題目で開催されました。浜島町・志摩町・大王町・阿児町・磯部町で開催されている各祭の代表に来ていただき、各々の祭について熱く語っていただきました。

伊勢えび祭(浜口 久雄:伊勢えび祭保存会会長)
...毎年、神嘗祭に初物の伊勢えびを神宮へ奉納している。浜島には水産研究所があって、そこで世界初の人工孵化の伊勢えびが生まれた。浜島を伊勢えびを多く獲れる町にしたいという願いがあった。昭和36年に、浜島漁協が伊勢えびの供養と観光客誘致をねらった。伊勢えびの大盤振る舞いをしていたが、徐々に衰退し、継続が難しくなった。第26回の祭を機にスタイルを変えていった。答えは簡単だった。住民を巻き込んでいなかったと分析した。法要から神事に変え、祭の楽しい要素として、踊り、御輿、花火とし、長寿汁も1,000人分手配するまでになった。課題としてはもっと大きくしたい。心のよりどころとして位置づけし、後世に残すように頑張りたい。

あわび王国まつり(矢田 耕一:企画運営委員長)
...昭和62年、あわび王国宣言をし、その表現の場として「あわび王国まつり」を立ち上げた。
 昭和40~50年代前半まで、(御座)白浜バブルで海水浴場や民宿が賑わったが、50年代後半からは斜陽化。それでも和具のアワビをブランド化し、紆余曲折しながらも祭は続けられる内に「あわび祭」と「町民祭」が統合され、かつ「春のアワビフェスタ」と「秋のあわび王国まつり」も統合していった。3年前からはアワビの採れる春のゴールデン・ウィークに開催時期を変更した。里海ムーブメントとして、5月のGW中に「さざえさん物語」、「あわび王国まつり」、「波切かつお祭り」を開催している。

波切かつお祭り(中村 滋:かつお祭実行委員長)
...祭は本年度で5回目である。旧町である大王町だけ食に関する祭がなかった。平成19年の都市計画マスタープラン策定の中で話が上がり、市民と行政で構成される四民協議会で、かつおをシンボルとする「波切かつお祭」が発足され、ゴールデン・ウィーク中に開催された。2,000食のかつお茶漬け、てこね寿司、カルパッチョ、かつお肝ざし等々、8種類が準備された。今年度は幻のかつおパン限定200食も完売。委員会も頑張っているが、女子メンバーが少なく募集中。

あのりふぐまつり(浜口 保寿:あのりふぐ祭実行委員長)
...自治会、漁協、保育所等々、地域あげての祭である。また、元旦に岬公園で「日の出と富士山を見る会」では好評を得ている。そこでは、ふぐめし、ふぐ汁などを振る舞い、定着してきている。また、7年前に「あのりふぐ祭」を開催したことを機に、各種のイベントでも頑張っている。神宮奉納で安乗ふぐは有名になり、地元活性化に一翼を掲げている。

的矢かき感謝祭(佐藤 文彦:佐藤養殖場・代表)
...3月の水温む3月に開催している。大勢の参加者に喜んでいただいている。漁協と佐藤養殖場と自治会の共催としている。平成10年にはノロウィルスの流行により、牡蠣の売り上げにも影響した。開催時期としても浦村のかき祭とバッティングしないように配慮している。みんなでもっと盛り上げたいと考えているが的矢地区も高齢化し、何年後かにどうするかが今の課題でもある。

<文責:西尾 哲明>

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